ビールや飲料水などでみかける、「カロリーオフ」「カロリーゼロ」「糖質ゼロ」「糖類ゼロ」の表示。いったいどんな違いがあるのでしょうか。
☆カロリーの基本
カロリーとはエネルギーの単位です。
【食品成分表より抜粋】
ご飯100g=168kcal
ショートケーキ100g=344kcal
ビール100ml=40kcal
ワイン100ml=73kcal
ゼロもオフも『ゼロではない』
「カロリーゼロ」は“カロリーを含まない”事ですが、100g(100ml)当り5kcal未満の食品(飲料)は「0・ゼロ」と表示する事ができる。
「カロリーオフ」は“カロリーが低い”事ですが、100g当り40kcal以下の食品(100ml当り20kcal以下の飲料)は「オフ・低・ひかえめ・ライト・ダイエット」と表示する事ができる。
「糖類ゼロ」「糖質ゼロ」は“含まない”事ですが、食品・飲料共に100g当り0.5g未満なら表示する事ができる。
“低い”という表示は、食品で100g当り5g未満(飲料で100ml当り2.5g未満)が基準になる。
甘くてもカロリーゼロ?
糖質と言っても“甘さ”はさまざまです。
砂糖(ショ糖)の甘さを1.0とすると、ブドウ糖は0.6~0.7、果糖は1.2~1.5、糖アルコールのソルビトールは0.6~0.7、キシリトールは0.6。
甘味料として使われている、羅漢果(らかんか)やステビアなどの植物からとれる甘味成分は、砂糖の数百倍の甘さなのにカロリーはほとんどゼロ。
酢酸から作られるアセスルファムK、砂糖から作られるスクラロースという合成甘味料も、甘さは砂糖の数百倍なのにカロリーはゼロ。
「糖質」と「糖類」は違うの?
ぶどう糖や果糖などの「単糖」と、砂糖、乳糖、麦芽糖といった「二糖」、が糖類。その糖類に、でんぷんやオリゴ糖、糖アルコールを加えたものが糖質。
「糖類ゼロ」「砂糖不使用」などと書いてあるのに甘い食品や飲料は、オリゴ糖や糖アルコールを甘味料として使っていたり、羅漢果やステビアといった甘味料や、合成甘味料が入っている場合があります。
糖質はいろんな食品に含まれている
食品に含まれる糖質の例(100g当たり)
ご飯:31.7g 牛ヒレ肉:0.3g 大根:2.7g キャベツ:4.9g タマネギ:7.6g スイカ:7.9g バナナ:22.6g 清酒:5g ビール:3.1g ワイン:1.5g
糖質と聞くと甘いイメージですが、野菜にも含まれているんです。
栄養素や耳慣れない言葉は難しく感じますが、表示に惑わされないために、商品を購入する時は原材料や成分表などを見るクセをつけておくと良いでしょう。